「6月の花嫁」 | キャプテンズ・バー|オーセントホテル小樽【公式】メインバー
「6月の花嫁」
2019.05.01

お酒が運んでくれる 緑を大切にしている。
お酒の先生を専門学校で務めさせて戴き20年、教え子は40歳を既に越し、述べ1000人を数えます。
実際のところ、バーテンダーやソムリエになっているのは一部ですが、それぞれの道を歩み、皆大人になっていて、再会は喜びひとしお。

教え子の結婚式に呼ばれることもあります。
只招待されるのではなく、檀上でカクテルを作ってくれと、お願いされます。
女性にとって結婚式は、唯一演出家であり主役になれる日。
にも関わらず、共に過ごし、シェイカーを奏でた思い出を大切にしてくれることに感涙。
なので、魂を込めシェイカーを振らせて戴くのです。

失敗は許されない、普段とは異なる緊張。これもまた、自分を育ててくれます。

カクテルの定義は サムシング SOMETHING ELS 『何か?』
そう、はっとしたり、ほっとさせたり、腑に落としたりと……。
味わいのみではなく、仕上がっていく過程、そんな衝動を掻き立てられることが大切。

6月の花嫁にはサムシングフォーをグラスに。

1.何か古いものを。 
出生に立ち会ってくれた人への感謝。

2.何か新しいものを。
これからの出逢いと未来に感謝。

3.何か借りたものを。
未来を助けてくれる人へ感謝。

4.何か青いものを。
聖母マリアの象徴の色。女性が女性であるために。

その意図が汲まれた材料を、シェイカーというゆりかごで熟成させ、カクテル共々成長させていくのです。

カクテルはおまじない。
世間からお引き立て頂き、1杯のグラスに、メッセージを刻めるよう、今宵もまたカウンターに立つのです。