ホテルバーとモクテル | キャプテンズ・バー|オーセントホテル小樽【公式】メインバー
ホテルバーとモクテル
2021.09.13

コロナ禍に於ける我が国のホテルバーは、地域活動への貢献に努めるべく「店を開けたり閉めたり」を繰り返しながらもその役割を果たしています。

緊急事態宣言にて営業休止している三ッ星ホテルの事例では、「スペシャル・ルームサービス」と題し、バーテンダーが客室までワゴンを押し「カクテルをお部屋でお作りする」といったサービスは広がりを見せています。またロビーラウンジでは、ノンアルコールカクテルをシェーカーで振る姿が注目を浴び、嗜好文化であったバーの世界観が変わりゆく様相にある。

こういった中注目されているのが「モクテル」です。カクテルを「似せた」「真似た」という意味を持つ「Mock(モック)」と「Cocktail(カクテル)」の造語を合わせたイギリス発祥のノンアルコールカクテルの事でソフトドリンクが蓋を開け、そのまま注がれる」に対し、「モクテル」は複数のジュースや炭酸飲料、ハーブ&スパイス、自家製シロップなどでレシピを構成、更に一杯ごとにストーリー(製作意図)が込められているスタイルです。

これまでお酒を飲めない方にとって、華やかで美しい風合いはきっと胸を躍らせてくれます。

モクテルを作る際に意識していること。お酒が入ってなくても「酔わせる」ことを念頭に置きます。

私は、お客様の体調や気分を見計らいながらそれを補う効用があるハーブ類、ボタニカルといった材料を運用し、特有の香りや見た目だけでなく、植物由来の薬効でココロとカラダに良いテイストに仕上げ、バーならではの設えと共に「酔わせる」体験を以て価値を感じて戴きたいと思うのです。

モクテルはビジネスシーンにも欠かせません。コロナ禍では無いと思いますが、会社でのコミュニケーションを目的とした飲み会や接待の場に於いて、アルコールがNGなのは難しいですよね。ゲストは美味しくアルコールを嗜んでいるのに「烏龍茶」を注文するのでは止む得ないものの、場のシラケ感は否めません。こんな時、今のシチュエーションにあったモクテルを注文しては如何でしょう。私なら接待相手のゲストと同じグラスを用いて差し上げ、前述に合わせた一杯を提供し、ビジネスの成功へお手伝いをしたいと考えます。

ノンアルコール市場は、多様性含め間違いなく大きな広がりを見せていくでしょう。

換言すれば、お酒を飲めない方にとってホテルバーの魅力を知って頂ける、これまでにない絶好の機会になるのです。皆様との出会いを心待ち致しております。